20211021

ソロモン王はファラオの娘の他にもモアブ人、アンモン人、エドム人、シドン人、ヘト人など多くの外国の女を愛した。
これらの諸国の民については、主がかつてイスラエルの人々に、「あなた達は彼らの中に入って行ってはならない。彼らをあなた達の中に入れてはならない。彼らは必ずあなた達の心を迷わせ、彼らの神々に向かわせる」と仰せになったが、ソロモンは彼女たちを愛してそのとりことなった。
彼には妻たち、すなわち七百人の王妃と三百人の側室がいた。
この妻たちが彼の心を迷わせた。
ソロモンが老境に入ったとき、彼女たちは王の心を迷わせ、他の神々に向かわせた。
こうして彼の心は、父ダビデの心とは異なり、自分の神、主と一つではなかった。
ソロモンはシドンの女神アシュトレト、アンモン人の憎むべきミルコムに従った。
ソロモンは主の目に悪とされる事を行い、父ダビデのようには主に従い通さなかった。
そのころ、ソロモンは、モアブ人の憎むべき神ケモシュのために、エルサレムの東の山に聖なる高台を築いた。
アンモン人の憎むべき神モレクのためにもそうした。
また、外国生まれの妻たちすべてのためにも同様に行ったので、彼女らは、自分たちの神々に香をたき、いけにえをささげた。
ソロモンの心は迷い、イスラエルの神、主から離れたので、主は彼に対してお怒りになった。
主は二度も彼に現れ、他の神々に従ってはならないと戒められたが、ソロモンは主の戒めを守らなかった。
そこで主は仰せになった。
「あなたがこのようにふるまい、私があなたに授けた契約と掟を守らなかったゆえに、私はあなたから王国を裂いて取り上げ、あなたの家臣に渡す。
 あなたが生きている間は父ダビデのゆえにそうしないでおくが、あなたの息子の時代にはその手から王国を裂いて取り上げる。
 ただし、王国全部を裂いて取り上げる事はしない。
 わがしもべダビデのゆえに、私が選んだ都エルサレムのゆえに、あなたの息子に一つの部族を与える。」
(列王記上11章1~13行)


ソロモン王は主に善悪を判断できるよう、聞き分ける心を望み、主は知恵に満ちた賢明な心を与えられました(列王記上3章1~15行)。
そのソロモンが、老いが原因なのか信仰に反する事を行い、イスラエルに分裂と捕囚への道筋を作ってしまいきした。
福音書でイエスも認める知恵の王に何が起きたのか、今回は見えている範囲内で探究したいと思います。


ソロモン王について考えてみる時、その出生に繋がるダビデの罪も含め、イスラエルの最初の王サウルから三代で考える必要があります。
それはサウル王が竜、ダビデ王が獣、ソロモン王が偽預言者と同じ象徴を持っているからです。
アブラハム、イサク、ヤコブとは象徴の違う三代で、『私はある』とモーセを通じて名乗られたイスラエルの王である主に、肉眼で見える偶像のような王を民が望んだ為に、誕生したのがサウル王でした。
サウル王は妬みの男(サムエル記上18章)で、何度となく足元を脅かすダビデの暗殺を企てました。
そのダビデは、サウルを討つチャンスがありながら、サウルと共にある神の霊への敬意のゆえに、手を下す事はしませんでした(サムエル記上24章)。
ですが最終的にサウルおうは死に、その血族も失われました。
竜の象徴持ちゆえの、神の強いメッセージです。
そしてダビデ王は、獣の象徴持ち(ヨハネ黙示録13章4行)ゆえに、サタンの指示に従い人口調査をし、神の怒りを買いました。
そして先のソロモンの闇の聖霊候補の妻たち千人の誘惑堕ちです。


この三代には、神が闇側の勢力に対して、お前たちが光側の立場となって統治しても、最終的には失敗に終わるというメッセージがあります。
ですが、光側に対してのメッセージとして見ると、ダビデの人口調査には終末の数字の支配(ヨハネ黙示録13章18行)が見え、預言である事が分かります。
またソロモン王の知恵には、ルシフェルの印章だったティルスの君主(エゼキエル書28章)との一致が見られ、千人の妻の件も終末の闇の聖霊か候補者に関する預言と判断できます。
獣と預言者が出現したさいには、これらのしるしを見る事ができるはずです。


ここに知恵のある考えが必要である。
七つの頭とは、この女(淫婦バビロン)が座っている七つの丘の事である。
そして、ここに七人の王がいる。
~以前いて、今はいない獣は、第八の者で、またそれは先の七人の中の一人なのだが、やがて滅びる。
(ヨハネ黙示録17章9~11行)


獣は七人の王の一人であり、獣の象徴持ちのダビデと同じ王の位にあります。


私はまた、もう一匹の獣(偽預言者)が地中から上って来るのを見た。
この獣は、『小羊の角に似た二本の角があって、竜のようにものを言っていた。』
この獣は、先の獣が持っていたすべての権力をその獣の前で振るい、地とそこに住む人々に、致命的な傷が治ったあの先の獣を拝ませた。
そして、大きなしるしを行って、人々の前で天から地上に火を降らせた。
更に、先の獣の前で行うことを許されたしるしによって、地上に住む人々を惑わせ、また、剣で傷を負ったがなお生きている先の獣の像を造るように、地上に人に命じた。
第二の獣は、獣の像に息を吹き込むことを許されて、獣の像がものを言うことさえできるようにし、獣の像を拝もうとしない者があれば、皆殺しにさせた。
(ヨハネ黙示録13章11~15行)


第二の獣は竜の預言者で、ケルブだったルシフェルのしるしを表せます。
第一の獣は肉の象徴で、第二の獣が霊の象徴ですから、ソロモンと千人の闇の聖霊候補が表わす通り、霊的にはこの第二の獣が厄介になります。
光の信仰者たちは、獣たちの特徴としるしをもって、見極め注意を怠らないようにしなければなりません。
アーメン